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Amazonオリジナル映画『あの夜、マイアミで』あらすじ・感想・考察【ネタバレ解説】頭のネジが吹っ飛んだのか?

 

 

こんにちは!そうちゃんです!

 

今回はAmazonオリジナル作品『あの夜、マイアミで』を紹介します!

 

本作は2020年にAmazon Prime Videoで公開されたオリジナル映画です。

 

動画配信サービスのオリジナル映画と言えばNETFLIXが有名ですが、Amazonももちろんありますよ!

 

中でも本作は2019年に「ビール・ストリートの恋人たち」でオスカーの助演女優賞を受賞したレジーナ・キングが監督を務めたことで話題となりました。

 

しかも本作は、2021年のゴールデングローブ賞にノミネートされ、オスカーでも複数部門のノミネートがかなり期待されている映画なんです。

 

ではでは早速『あの夜、マイアミで』のあらすじ・感想・考察をネタバレ形式で解説していきます!

 

それでは見ていきましょう!

『あの夜、マイアミで』作品情報

 

タイトル あの夜、マイアミで
上映時間 110分
公開年(日本) 2020年
制作国 アメリカ
Filmarks 評価(5点満点) 3.8

 

『あの夜、マイアミで』あらすじ ※ネタバレ無し

 

 

1964年、カシアス・クレイはヘビー級の世界王者になった。

 

そこで友人のマルコムX、ジム・ブラウン、サム・クックの3人は彼を祝福するために集まったが…………

 

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Amazon Prime Videoについては、次の記事で解説しています。

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『あの夜、マイアミで』感想 ※ネタバレ有り

 


注目のポイント

  • いつ観ても最悪な気分
  • 4人の男たち
  • サムがマルコムに賛同しなかった訳
  • モハメド・アリってそういうことか!
  • 音楽が良かったわ~

 

いつ観ても最悪な気分

 

黒人差別が描かれた映画は今までにも観てきましたが、どれを観ても心苦しいですよね。

 

本作は4人がモーテルに集まった一夜を描いた作品。

 

だから、実際に黒人差別と思われる描写は序盤に彼らが体験したシーンを持ってきて、中盤にかけてモーテルでの出来事が描かれています。

 

ただ、今まで観てきた中でも初めて観る差別描写がありました。

 

それはジム・ブラウンが白人のカールトンの自宅に行ったときのことです。

 

黒人を差別する白人が多かった中で、カールトンは違いました。

 

差別するどころか、歓迎していました。

 

それに「頼ってくれ!」とまで言っていたのです。

 

「こういう人もいるんだなぁ。そうだよね!白人全員が差別するって訳ではないよね!」って思ったんです。

 

だけど、ポーチで話しているとカールトンは家具を動かすために家に戻ろうとします。

 

すると、ジムは「家具を動かすんだったら手伝いますよ?」と言うと、

 

「黒人は家の中に入れないんだ」

 

はぁ?何だよそれ!

 

もう差別をしない人はいないんじゃないかと思わされる描写でした。

 

マルコムはキング牧師と違って、割と過激だったと聞いていますが、そうなってもおかしくないですよね。

 

実話だから知るためにもこういう映画を観ようと思っているけど、毎度辛くなるわ。

 

まぁ彼らはこの比じゃないけど...

 

4人の男たち

 

本作の主役たちが

  • マルコムX
  • カシアス・クレイ
  • サム・クック
  • ジム・ブラウン

の4人です。

 

この4人は元々、カシアス・クレイが世界ヘビー級タイトルマッチで勝利したお祝いをしようと集まったメンバーなんですね。

 

ただ、中での会話は架空の設定のようです。

 

そして、タイトルマッチに勝利したカシアスは興奮状態!

 

他の3人も大騒ぎ!

 

しかし、その熱も少し冷めてきたときマルコムが"カシアスがイスラム教徒に改宗する"ことを言いだします。

 

他の2人は驚き、サムは「白人を責めるようなことはやめろ!」と言います。

 

その後もマルコムが「メッカに行く」という話題から話がこじれて、「自分たちは差別に苦しむ同胞たちに何ができるのか、また、何をすべきなのか」という公民権運動の話題になっていきます。

 

あんなにも熱が入ったマルコムは何か焦っているような印象でした。

 

何か狙いがあるのか?

 

 

マルコムの狙い

マルコムは最初の登場からそわそわにした様子でした。

 

奥さんとの会話でも「ルイスはついてくるの?」「カシアスは従いそう?」など何かを企むような発言が目立ちました。

 

すると、終盤でマルコムはNOI(ネーション・オブ・イスラム)を脱退して新しい組織を立ち上げると4人に打ち明けます。

 

そもそもなぜ脱退しようとしていたのか?

 

それは当時NOIの指導者であったムハンマドが十代の少女に卑劣な行為をしたことからムハンマドに幻滅してしまいます。

 

それを告発したことがきっかけで立場が危うくなり、脱退して新しい組織を自分で立ち上げようとしたのです。

 

終盤にカシアスのイスラム教徒への改宗に助言したのは、一緒に初期メンバーとして活動しようとしていたからです。

 

そういう事情を説明無しでされたら確かに怒るのも無理はないですね。

 

告発を機にマルコムはNOIから暗殺の対象となり、ラストに家の中に火炎瓶を投げ入れたのもNOIメンバーです。

 

劇中では描かれていませんが、家が火事になった一週間後にスピーチをしていたマルコムをNOIのメンバーが銃で射撃し亡くなってしまいました。

 

1964年と1965年の間に、マルコムの死の直前まで行われたインタビューに基づき、アレックス・ヘイリーによって執筆された『マルコムX自伝』は1965年に出版されました。

 

タイム誌によって20世紀の10冊の最も重要なノンフィクションの中の1つに選ばれています。

 

その割に良くなってないような...?

 

 

 

 

 

サムがマルコムに賛同しなかった訳

 

サムは歌手として世に自分の曲も出しているしレコード会社も立ち上げています。

 

だから、サムの歌で多くの人を変えるまたは率いることができる力があるとマルコムは信じていました。

 

確かに黒人差別で不当な扱いや命を脅かされている時代にマルコムのような先導者がいたら賛同しそうなイメージがありました。

 

だけど、サムは違いました。

 

  • 著作権で対価を得る
  • まずは自分たちが変わらなくちゃ

 

著作権で対価を得る

サムの愛弟子であるウーマック・ブラザーズのボビーが作った曲は当時全米チャートで94位という順位でした。

 

それにも関わらず、あの"ローリングストーンズ"がカバーしたことで、そのカバー曲が全米チャートで1位になったのです。

 

それによりオリジナル曲はチャートから姿を消したものの、カバー曲が売れたことで印税が会社に入いってきたことをマルコムに話すサム。

 

サムは白人に搾取され、満足な対価を得られない黒人アーティストのために、自身の会社を設立して著作権を管理しようと考えたのです。

 

黒人を差別する白人がカバーしたいと言うほど、音楽には人種を超えて影響を与えることができる。

 

まさにブラックパワーです。

 

多くの黒人アーティストの架け橋になったことは素晴らしいことですよね。

 

だからサムは、若くて有望なアーティストのためにも戦うべきでないと判断したんだと思います。

 

 

まずは自分たちが変わらなくちゃ

サムには他にも想うことがありました。

 

サムは白人からの差別はもちろん受けてきました。

 

それでもケネディ大統領のファンであることを明かし、白人の全てを憎んでいる訳ではない様子でした。

 

それよりも、黒人は目の前のことを疎かにしているのにそこには何も批判しないことに疑問を持っていたのです。

 

白人に勝ったとしても自分たちがしっかりしなければ結局なにも変わらない。

 

それにマルコムはカシアスに「旅路は人それぞれ」と言っていました。

 

なのに、みんなで白人と戦うというのは強制かよ!って感じがしてそれは違うだろマルコム。

 

まぁマルコムもかなり追い込まれていましたし、サムから止められるとも思っていなかったじゃないかなと思うんですよね。

 

マルコムはサムに向かって「お前は白人の奴隷なんだ」と厳しい一言を言い放っていました。

 

劇中では度々マルコムの過激な言動が目立ちましたが、マルコムとしても教団内から狙われていることや解放運動が上手くいくのかなどかなり追い詰められていたんだと思います。

 

だから、決してサムを貶したいのではなく、サムのような成功者に協力して欲しかったんだと思うんですよね。

 

ただ、みんなからすればそれは「勝手じゃね?」ってことだったんですよね。

 

マルコムも決して悪いことをした訳でもないのに、かわいそうだなぁ。

 

モハメド・アリってそういうことか!

 

"モハメド・アリ"という名前は知っていたし、ボクサーだったことも知っています。

 

だけど、本作に登場するカシアス・クレイがまさかモハメド・アリだったとは知りませんでした!

 

後のモハメド・アリを演じたイーライ・ゴリーも何か誰かに似てるな~と思ってたらモハメド・アリだったのでモヤモヤが消えました!

 

だけど、マルコムの出生名は"マルコム・リトル"で、イスラム教徒に改宗して"マルコムX"となったんですよ。

 

なのに、カシアスの場合は、跡形もなく無くなってるんですよね。

 

それに"X"っていうのも何か漫画とかに出てきそうな名前だし、どういう基準で選んでるのかな?

 

とりあえず、「カシアス・クレイはイスラム教徒改宗によって"モハメド・アリ"に改められた」ということが分かって良かったです!

 

音楽が良かったわ~

 

劇中でサムが歌うシーンは何ヵ所かありました。

 

どれも上手かったですよね~。

 

でも、特に好きなのがラストのテレビ番組に出演したときに披露した「A Change Is Gonna Come」です。

 

人種差別のない社会がくることを願った、メッセージ性の強い曲です。

 

また、劇中でもマルコムがプレゼントと称してみんなに聴かせたボブディランの「Blowing in the wind(風に吹かれて)」の影響も受けたと言われています。

 

人種平等への強い願いや希望が込められた歌詞であることから、モーテルの出来事からも影響を受けているかもしれませんね。

 

それはそうと、サム・クック役のレスリー・オドム・Jrは劇中本当に歌ってるんですよね!

 

レスリー・オドム・Jrがそもそもサム・クックの長年の大ファンで歌い方もマネされているようなので、聞き比べたらホントに似ていました!

 

そんなレスリー・オドム・Jrが共同で作曲したオリジナル曲の「Speak Now」はゴールデングローブ賞の作曲賞にもノミネートされるほど評価されています!

 

「Speak Now」が収録されたサウンドトラックが4/16日に発売予定ですので気になる方はどうぞ!

 

 

 

『あの夜、マイアミで』キャスト

 

役名 キャスト
マルコムX キングズレー・ベン=アディル
カシアス・クレイ イーライ・ゴリー
ジム・ブラウン オルディス・ホッジ
サム・クック レスリー・オドム・Jr
ブラザー・カリーム ランス・レディック
バーバラ・クック ニコレット・ロビンソン

 

監督 レジーナ・キング
監督作品 『ビール・ストリートの恋人たち』『フライデイ』

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

 

今まで観てきた黒人差別問題をテーマとした映画の中ではあまり観ない作品でした。

 

モーテルの中での会話はフィクションですが、4人のレジェンドがモーテルに集まったというのはすごいですよね!

 

分からないけど、これからの未来について話していたのかもしれませんね。

 

私自身もそこまでマルコムXの事は知らなかったので、知る良い機会になりました。

 

まだの方はぜひチェックしてみてください!

 

それでは以上です。

 

『あの夜、マイアミで』を楽しむにはAmazon Prime Video!

 

『あの夜、マイアミで』はAmazon Prime Videoオリジナル映画です!

 

なので、Prime会員の方は無料で視聴できちゃいます!

 

まだ、会員登録していないよ!と言う方は下の記事を参考にしてみてください。

 

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Amazon Prime Videoについてはこちら!

Amazon Prime Videoについては、次の記事で解説しています。

Amazon Prime Videoのおすすめポイント!

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