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映画『マ・レイニーのブラックボトム』あらすじ・感想【ネタバレ解説】1,2,You know what to do!

(Ma Rainey Film公式Facebookより引用)

 

こんにちは!そうちゃんです!

 

今回はNETFLIXオリジナル作品『マ・レイニーのブラックボトム』を紹介します!

 

本作は1927年のシカゴで、伝説的な歌手マ・レイニーと才能あるトランペット奏者のレヴィーの対立が描かれています。

 

ちなみに2021年のアカデミー賞候補間違いなしと言われている注目作。

 

また、本作はアベンジャーズシリーズの『ブラックパンサー』『マーシャル 法定を変えた男』などで知られるチャドウィック・ボーズマンの遺作としても有名です。

 

観るのが辛いという方もいらっしゃるかもしれませんが、チャドウィックのためにもぜひ落ち着いてからでもご覧ください。

 

というわけで、早速あらすじ・感想をネタバレ形式で解説していきます!

 

それでは見ていきましょう!

 

『マ・レイニーのブラックボトム』作品情報

 

タイトル マ・レイニーのブラックボトム
上映時間 94分
公開年(日本) 2020年
制作国 アメリカ
Filmarks 評価(5点満点) 3.8

 

『マ・レイニーのブラックボトム』あらすじ ※ネタバレ無し

 

 

1927年のシカゴ。

 

ある録音スタジオで「ブルースの母」と称される歌手マ・レイニーのレコーディングが行われようとしていた。

 

しかし、彼女の到着を待つバンドメンバーの間ではもめ事が勃発し、マ・レイニー自身も白人との楽曲制作の主導権をめぐり対立していた。

 

一方、野心的なコルネット奏者レヴィーは音楽業界で実力を示そうと燃えていた。

 

『マ・レイニーのブラックボトム』感想

 


注目のポイント

  • マレイニーとは?
  • チャドウィック・ボーズマン
  • 感情移入しやすいけど...
  • 音楽というよりは人種差別

 

マレイニーとは?

 

まずタイトルにもある「マ・レイニー」とは何ぞや?と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

マ・レイニーとは「ブルースの母」と呼ばれた実在の人物で、特に南部で圧倒的な人気を誇ったシンガーです。


劇中にもありますが、レコーディングのために北部を訪れては多くの曲を歌っていたそうです。

 

しかし、このマ・レイニーは登場時から「この人何かヤダ」っていうくらい傲慢な態度が目立ちます。

 

例えば

  • レヴィーのアレンジした曲を即却下
  • コーラがないと歌えないから買ってこい
  • 口上(曲とグループの紹介)をした甥にも報酬を与えろ

観ていて少し不快になりそうでした。

 

ただ、コーラを待っているときにバンドメンバーとブルースのことを話していたときの表情は、とても生き生きとした表情をみせています。

 

そして、「白人のやつらはただ金儲けのために自分の声が欲しいだけ、敬意などなく見下しているのだ」と話しています。

 

つまり、彼女はスター気取りで傲慢な態度をとっていた訳ではないのです。

 

白人の言いなりになってしまうと自身の身に危険が及ぶ。

だから、いつも毅然とした態度で振舞っていたのです。

 

どれだけ才能があっても努力しても人種の壁を超えるというのは難しい時代だったんだなと改めて感じます。

 

(Ma Rainey Film公式Facebookより引用)

 

そのような時代にマ・レイニーは白人たちの中で戦い続けたのです。

 

今でもこういう人種差別は続いていますが、本当になくなってほしいです。

 

チャドウィック・ボーズマン

 

『42 ~世界を変えた男~』『ブラック・パンサー』など数々のヒット映画で主演を務めた名優チャドウィック・ボーズマン

 

43歳という若さでこの世を去ってしまいました。

 

本作は彼の遺作となる最後の作品となりました。

 

そんな彼は、人種差別が主題とされる作品に数多く出演しており、本作もその1つです。

 

これまでの作品では人種差別で周りから罵声を受けようとも諦めずに道を切り開ていくという役回りが多かったです。

 

しかし、本作は野心家のトランぺッターが自分のバンドを組むために白人に媚びを売ってでも成り上がってみせるというこれまでの役回りとはまた一味違う役回りでした。

 

新鮮味があって新しい一面を発見できたと思っていただけに、とても残念です。

 

(Black Panther公式Facebookより引用)

 

大好きだぜ!

 

感情移入しやすいけど...

 

本作は主にレコーディングスタジオ内でお話が展開されます。

 

なので、

  • 背景が劇的に変わらない
  • 街行く人々に視線がいかない
  • 雑音がない
  • 登場人物が増えない

 

など、映画に没頭できます。

 

ただし、少し飽きやすいかもしれないです。

 

展開が急展開したり、サスペンスのようにどんでん返しがある訳ではないので人によっては少し退屈に感じる場面があるかもしれません。

 

 

音楽というよりは人種差別

 

バンドと聞いたときに色々なステージで演奏するのかなと想像していました。

 

例えば、

『ジャージー・ボーイズ』や日本の『スウィング・ガールズ』何かをイメージしてたんです。

 

しかし、違いました。

 

バンドとして演奏するのは終盤からで、それも一曲まるごとというわけではありません。

 

ですから、ちょっとガッカリしちゃいました。

 

本作は音楽よりも、人種差別が主題の映画という感じですね。

 

本作と似ている『それでも夜は空ける』『Help/ヘルプ』などはどれも良い話ではありません。

 

失礼な言い方になってしまいますが、これらの作品を鑑賞していたことで本作もハッピーエンドではないのでは?と感じていました。

 

案の定そうでした。

 

(Ma Rainey Film公式Facebookより引用)

 

黒人差別によるひどい仕打ちを受け、壮絶な人生を送ってきたレヴィー。

 

バンド仲間とは和気あいあいと話してましたが、時折、怒りや悲しみの感情が溢れ出ていました。

 

白人に対する憎しみを露にしていただけに、ラストシーンの行動にはバンド仲間と同じく言葉を失ってしまいました。

 

彼自身、人種差別の壁を越えて成功しようと努力していたと思います。

 

ただ、これまで溜め込んでいた怒りがラストシーンで爆発してしまったんだと思います。

 

それにしても、やるならあの人でしょ!

 

だってラストにちょこっとレコーディングしていたあの曲って多分レヴィーの曲ですよね?

 

そのシーンを観たとき、マ・レイニーの白人になめられないように毅然な態度をとっていた訳が分かりました。

『マ・レイニーのブラックボトム』キャスト

 

役名 キャスト 日本語吹替
マ・レイニー ヴィオラ・デイヴィス 五十嵐 麗
レヴィー チャドウィック・ボーズマン 佐藤 せつじ
トレド グリン・ターマン 小林 操
カトラー コールマン・ドミンゴ 宝亀克寿
スロー・ドラッグ マイケル・ポッツ 樋浦 勉
ダッシー・メイ テイラー・ペイジ 阿部 彬名
シルヴェスター デューサン・ブラウン 山口 智広
スターディヴァント ジョニー・コイン 福沢 良一
アーヴィン ジェレミー・シェイモス 牛山 茂

 

監督 ジョージ・C・ウルフ
監督作品 『サヨナラの代わりに』

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか?

 

人種差別を主題とする映画は日本人としてどう観たらいいか正直分かりません。

 

映画としても決して楽しめる訳でもありません。

 

ただただ心が苦しいです。

 

今年はジョージ・フロイドさんが警察に首を踏まれて死亡するという事件が起きています。

 

このような事件、そもそも人種差別が無くなることをただただ願っています。

 

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